「お盆玉」今年はどうする?
金額の目安や渡し方について解説
お盆休みに、孫などにお小遣いをあげる「お盆玉(おぼんだま)」という習慣が、近年普及しつつあるようです。しかし、まだなじみが薄く、金額の相場や渡し方などがよく分からないという方は多いかもしれません。
この記事では、お盆玉の由来や金額の目安、渡し方について解説します。
INDEX
そもそもお盆玉とは?
「お盆玉」は、お盆休みに親戚が集まった際に、祖父母やおじ・おばなどが親戚の子どもにあげるお小遣いです。つまりは「お年玉」のお盆版といえますね。お盆休みにお小遣いを渡すこと自体は昔から行われていますが、「お盆玉」という名称で呼ばれるようになったのは最近のことです。
祝儀袋などのメーカーである株式会社マルアイが、お年玉になぞらえて「お盆玉」と名付け、2010年に商標登録したのが始まりです。郵便局の窓口や文具店、雑貨店などに「お盆玉」専用のポチ袋が売られるようになり、徐々に普及してきました。
なお、江戸時代に山形の商家で、丁稚奉公をする子どもたちが里帰りする際、雇い主が「お盆小遣い」を渡していたそうです。この慣習が、お盆に子どもたちに渡すお小遣いの原型ともいわれています。
お盆玉の相場は?
お盆玉を渡すのに慣れていない場合、いくらあげたらよいのか、迷う人も多いかもしれません。
前述の株式会社マルアイが実施した「2023年お盆玉に関する実態調査」によれば、孫(ひ孫)にあげるお盆玉の金額帯で最も多かったのは「1,000円~4,000円台」(32.7%)。親戚の子どもにあげる金額も「1,000円~4,000円台」(34.8%)が最も多いという結果でした。
孫(ひ孫)にあげる金額帯では、10,000円~30,000円以上という回答も17.1%ありました。かわいい孫に久しぶりに会う祖父母の財布の紐は、少し緩みがちなのかもしれませんね。
お盆玉はまだ新しい習慣で、相場もはっきり決まっているわけではありません。お年玉と同じように、年齢ごとに目安を決めることをおすすめします。たとえば、未就学児なら1,000円、小学生なら3,000円、中学生・高校生は5,000円、大学生は10,000円などです。お盆の時期は何かと出費が多くなるため、無理のない範囲で渡すとよいでしょう。
また、「図書カード」など、現金以外でお盆玉を渡す方法もあります。「こども商品券」は、おもちゃやベビー・子ども用品の購入などに使えます。さらに、遊園地や水族館などのレジャー施設や宿泊施設、育児サポートなどの子育て支援事業にも利用できるため、親からも喜ばれるでしょう。
見て楽しい、
開けてうれしい、
お盆玉用のポチ袋
お盆玉用のポチ袋は、夏らしさを感じる季節柄やかわいらしい動物柄など、さまざまな種類があります。全国の郵便局では、6月頃からお盆玉用のポチ袋が販売されます。2~3枚入りで200~300円程度で購入できます。
スーパーマーケットや百貨店、文具店などでも、お盆玉用のポチ袋が販売されています。「夏のおこづかい」「好きなものかってね」「またあそびにきてね」と書かれたものなど、バリエーションは豊富です。
お孫さんが好きなキャラクターや動物、昆虫などを事前に聞いておき、それらが描かれたポチ袋で手渡すと喜んでもらえるかもしれませんね。
まとめ
お盆玉は徐々に普及してきているようです。お盆玉には、「かわいい孫や親戚の子どもにお小遣いをあげたい」「喜ぶ顔が見たい」という気持ちがこもっています。ただし、必ず渡すべきものではなく、渡す場合も無理のない金額で十分でしょう。
お金を渡すのではなく、孫と一緒に買い物に行き、好きなものを買ってあげるのも一案です。祖父母に買ってもらった思い出とともに、手元に残ります。
お盆玉の習慣について、それぞれのご家庭で一度考えてみてもよいかもしれませんね。