

INDEX
- 自分らしく暮らせる場所を求めて横瀬町に移住
- 理学療法士の経験を活かし、家庭のセラピストとして地域の健康をサポート
- 移住して叶えたヤギとの暮らし
- これからも「さくい」人達と心地の良い場所を作りたい
- 心も身体も元気になる居場所づくりをしたい
- 横瀬町ってどんなところ?
自分らしく暮らせる場所を求めて横瀬町に移住
自分らしく暮らせる場所を求めて
ー移住のきっかけについて教えてください。
もともとは岩槻に住んでいて、理学療法士として病院や介護老人保健施設などで働いていました。初めは三郷の病院に就職しましたが、体調を壊してしまったこともあり、実家の近くで働いたり、勤務形態を変えながら働いてきました。自分自身も健康に、自分らしく暮らせる場所に住みたいと思い移住することにしました。

横瀬町地域おこし協力隊として活動
ー移住先を横瀬町に決めた理由は何ですか?
地域の中でケガや病気の予防、健康増進事業をやりたいと考えていたときに、知人から地域おこし協力隊の制度のことを教えてもらいました。
地域おこし協力隊の受け入れ自治体を探していたときに、自分のやりたいことを応援してくれる体制のあった横瀬町と出会い、町内で健康に関する取り組みを活動としてやっていくことにしました。
理学療法士の経験を活かし、家庭のセラピストとして地域の健康をサポート
「しきじま整体」を開業
ー開業のきっかけについて教えてください。
地域おこし協力隊の時は、まちと健康に関する企画やイベントを行っていました。今までやってきたことを生業とするため、整体業としてカタチにしようとしていました。どのタイミングで開業するか悩んでいましたが、地域おこし協力隊の活動3年目(終了年)ちょうどコロナになった年だったんですね。コロナでまちのイベントができなくなったので、それがきっかけで開業準備を始めました。
開業日は5月23日と決めて、そこに向けて準備を行いました。この日は祖母の命日なんです。身内で初めて亡くなったのが祖母で思い入れがあったことや、祖父が移住前に亡くなったのですが、施設にいる時間が長く、ずっと帰りたいと言っていて、病気を予防しながらなるべく地域の中で元気に暮らせるようにしたいと思い、それが移住のきっかけにもなりました。直接生と死に関わる仕事ではないですが、そういう背景も大切にしたいと思いその日にしました。

ー開業して苦労したことはありますか?
今までは会社に勤めていたので、経営のことは全然分からず、商品ではなくサービスを売るので「この金額で売れるのか?」などが分からず苦労しました。ヤギの「きの」を迎えた後、慣れないヤギとの生活で仕事の態勢が整わず休業した時期もあり、経済的な部分でも大変でした。
活動の場を広げながら、新たな挑戦を始める
―最近の活動について教えてください。
2022年12月からご縁をいただき、週1回ほど秩父神社のお隣の「秩父メディカルフィットネス」でもお仕事しています。フィットネスクラブという新天地で、地域の中でさらに自分自身の活動の幅を広げています。「姿勢チェック」でご自身の身体のことを知ってもらうきっかけづくりをしたり、「身体のメンテナンス」で定期的に身体をケアする機会づくりをしています。より楽しく元気にトレーニングやレッスンに参加していただけるよう、足りない部分を補えるようなサポートができればと思っています。

移住して叶えたヤギとの暮らし
ヤギと暮らすことを夢見て
―ヤギを飼うきっかけはあったんですか?
武甲山の麓にある「LOGMOG CAFE&SHOP」というカフェにヤギがいるんですね。そこで経営されているご夫婦の結婚式に招待してもらったとき、ヤギがエスコート役をやっているのを見て、可愛さにやられました!その時に参加していた横瀬在住の人もヤギを飼っていたと聞いて、今の古民家なら飼えるかもと思い、いつかヤギと暮らしたいと夢見るようになりました。

「きの」との生活は子育てのような日々
―実際に飼ってみて大変だったことはありますか?
大変だったことは色々ありますよ(笑)最初は外に繋いでおけば、草とか食べてくれるだろうと思っていたんですけど、寂しがり屋なので姿が見えなくなると泣かれてしまって…子育てみたいです。こっちがノイローゼになりそうでした(笑)。しかも、飼って6日目に脱走騒動を起こしまして…興奮した拍子に首輪が外れて脱走してしまい、警察沙汰になってしまいました。結果的に無事だったんですけど、近所にヤギを飼っていることが知れ渡りました(笑)。あとは引っ張る力が強くて転んだり、頭突きされたりして大変です!でも、人の区別は出来てるみたいです。近所に住んでるおばあちゃんには、勢いよく行ったら駄目ってことを分かってるみたいで、優しく近づいています。好奇心はあるけどビビりなので、私の後ろに隠れていることもしばしばですが(笑)

これからも「さくい」人達と心地の良い場所を作りたい
横瀬町は「顔のみえるまち」
―横瀬町の良いところはなんですか?
まちの受け入れ態勢があることですね。まちが地域おこし協力隊を受け入れ始めて2年目だったので、まちの人が慣れてきたところもあるかも知れませんが、外から来た人にも優しいです。秩父弁で気さくは「さくい」っていうんですけど、さくい人が多いです。小さなまちというのもありますが、困ったときに助け合えるところや「顔が見えるところ」がいいところです。住んでいなくても関係人口を増やして遊びにきてもらう、一緒に楽しむという機会が増えています。まちのイベントにいろいろな人が参加することで、交流の場も増えてきて、人との繋がりが活発になってきましたね。町自体が協力的で、町長はじめアットホームな人が多いのでみんなが活動しやすいと思います。
―逆に「ここはちょっと…」と思うところはありますか?
親戚や友人などすぐ人が繋がるので、良くも悪くも噂はすぐ回っちゃいますね(笑)。いいことでもありますが、人との距離が近い分、干渉が強い部分もあります。あとは、まちが先進的な取組みをしている反面、高齢化も進んでいるので、新しいことに対しての理解度にはまだまだ差があるような気がします。
心も身体も元気になる居場所づくりをしたい
―今後の目標について教えてください。
以前から心も身体も元気になる居場所があったらいいなと思っていました。まだ思うようにはできていないのですが、この場所で身体を整えて、旬のものや地場のものを食べながら、居心地の良い人たちとおしゃべりができればいいなと思っています。
(横瀬では「お茶飲み」と言います!)そのメンバーとして癒し担当の「きの」がいるという感じですね(笑) 。
あとは、「ぬかの温湿布」の作成や、草木染めをやっているので小さなワークショップを開催したいと思っています。

執筆者プロフィール
(株)地域デザインラボさいたま 八木奈央
2017年埼玉りそな銀行小川支店入行。運用商品等の営業を経験した後、地域課題解決事業を行う「地域デザインラボさいたま(愛称:ラボたま)」に出向。現在は移住促進・空き家課題解決のため、様々な「まちびと」の活動を発信している。
詳しくは→「埼玉まちびと 四角いマガジン」
編集後記
私の苗字が「ヤギ」なので、今回本物のヤギに会うことが出来て嬉しかったです!取材当日は秩父駅まで迎えに来ていただいたのですが、ご自宅に向かうまでの間、横瀬の町を案内していただきました。素敵な景色から町の新しい施設まで詳しく紹介してくださって、観光バスに乗っている気分でした(笑)
仕事だからではなく、真っ直ぐ真剣に向き合ってくださる小島さん。実はInstagramに掲載している記事は、私の編集力のなさもあり、1ヶ月近く修正に付き合っていただきました。その期間があったからこそ、まちびとの思いやその背景をきちんと伝える記事を作ろうと強く思っています。

今回取材のなかで案内していただいた「NAZELAB」。子ども達の第三の居場所としてコミュティのハブとなっています。
横瀬町ってどんなところ?
- 場所:埼玉県北西部(人口:約8千人)
- アクセス:西武秩父線・横瀬駅から都心まで電車で約73分
- 観光スポット:1月上旬~2月下旬は「あしがくぼの氷柱」を見ることができます。夜にはライトアップされて綺麗です。寺坂棚田、武甲山など広大な自然を感じることのできるスポットもあります。
横瀬町の小島さんおすすめグルメ
- パン屋「ヤッホーパン」
- コメント:食パンやハード系のパン、プリンやクッキーなど様々な商品がありますが、私のおすすめは「クリームパン」です!カスタードクリームがなめらかで、パンも柔らかく優しい甘さが特徴。自分へのご褒美や友人への手土産によく購入しています。
- 店舗情報:埼玉県秩父郡横瀬町横瀬 1944-5(横瀬駅から徒歩5分)Google MAP
- 定休日:日・月・火・水曜日 営業時間:10:00~17:30(売切れ次第終了)


- 2023/04/05新規作成


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